岡山理科大学獣医学部

2018年度研究業績

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2019/2/22

獣医学部獣医保健看護学科の小野文子准教授と岐阜大学大学院連合創薬医療情報研究科 桑田一夫シニア教授らとの共同研究の結果 “A designer molecular chaperone against transmissible spongiform encephalopathy slows disease progression in mice and macaques” がNature Biomedical Engineering”に採択されました。正常プリオンと結合することで異常構造への変換を防ぐ化合物MC(分子シャペロン)を設計・合成し治療薬としてプリオン病モデルサル(BSE感染カニクイザル)を用いて検討したところ、症状の進行遅延を確認しました。
(岐阜大プレスリリースhttp://pressrelease-zero.jp/archives/139319
発表論文は以下のサイトに掲載されています。
https://www.nature.com/articles/s41551-019-0349-8

2019/2/12

獣医学部獣医薬理学教室の向田昌司助教は、第48回日本心脈管作動物質学会(2019年)のYIAセッション(若手研究者奨励賞)において最優秀発表賞を受賞しました。演題名は「RhoBTB1, a Novel PPARG Target Gene, Rescues Vascular Dysfunction caused by PPARG Dysfunction」です。本研究で、PPARGの機能不全で起こる高血圧症にはその転写因子であるRhoBTB1が関与する可能性を示唆しました。

2019/2/12

獣医学部獣医麻酔科学講座の神田鉄平准教授らの研究結果 ”Effect of medetomidine on tear flow measured by Schirmer tear test I in normal pigs” が、Journal of Veterinary Medical Scienceに発表されました。本研究では、α2-アドレナリン受容体作動薬であるメデトミジンがブタの涙液量を減少させることを明らかにしました。これらの薬物は強力な鎮静作用と鎮痛作用を併せ持ち、獣医療においてはイヌやネコといった伴侶動物ばかりではなく、ブタのような産業動物にも鎮静薬として広く使用されています。

発表論文は以下のサイトに公開されています。
https://doi.org/10.1292/jvms.18-0660

2019/2/5

獣医生化学講座江藤真澄教授と竹谷浩介講師の共同研究課題が2019年うまみ研究会研究助成に採択されました。本研究より医学・獣医学に共通する消化不全に対する新しい治療方法の開発が進むことが期待されます。

2018/12/28

獣医学部臨床病理学講座の杉山晶彦教授とドイツ国ヴュルツブルク大学 Manfred Schartl教授、基礎生物学研究所 成瀬清 教授との共同研究の結果”Histopathologic features of melanocytic tumors in Xiphophorus melanoma receptor kinase (xmrk)-transgenic medaka (Oryzias latipes).”がJournal of Toxicologic Pathologyに受理されました。この研究はxmrk遺伝子導入メダカに発生した悪性黒色腫を病理組織学的に解析し、人を含めた哺乳動物における悪性黒色腫と比較したものであり、創薬や病因解明に貢献し得る悪性黒色腫モデル動物の確立に繋がる重要な研究であるといえます。

発表論文は以下のサイトに公開されています。

https://www.jstage.jst.go.jp/article/tox/advpub/0/advpub_2018-0058/_article/-char/en

2018/12/17

獣医学部実験動物学講座の伊豆弥生准教授と東京医科歯科大学難治疾患研究所江面准教授との共同研究の結果”
Profilin 1 negatively regulates osteoclast migration in postnatal skeletal growth, remodeling and homeostasis in mice”がJ. Bone & Mineral Res. Plusオンライン版に発表されました。本研究では、破骨細胞特異的に細胞骨格アクチンの重合を制御するProfilin 1を欠損させたマウスモデルを用いて解析を行い、profilin1欠損により破骨細胞の活動が増加することで骨を変形させることが解明しました。

発表論文は以下のサイトに公開されています。

https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/jbm4.10130

2018/11/1

獣医学部獣医薬理学講座の向田昌司助教は、公益財団法人鈴木謙三記念医科学応用研究財団より研究助成を受けることとなりました。本研究助成は生活習慣病における医学、薬学の萌芽的研究に対するもので、向田助教が行う高血圧症の病態解明に向けた研究を支援します。本研究プログラムの成果は、高血圧症の新たな発症メカニズムを解明すると期待されます。

2018/11/1

獣医学部獣医生化学講座の江藤真澄教授と米国バージニア大学医学研究科AV Somlyo教授との共同研究結果 “RSK2 contributes to myogenic vasoconstriction of resistance arteries by activating smooth muscle myosin and Na+/H+ exchanger” がScience Signalingに採択されました。本研究成果より、血圧調節に働く新しい制御機構 RSK2シグナル経路が確立され高血圧症などの血管病の治療法の開発につながるものと期待されます。本研究論文のデータは同誌の表紙イラストに採用されました。

 

オンライン版は以下のサイトに掲載されています。


http://stke.sciencemag.org/content/11/554/eaar3924.editor-summary

2018/9/17

獣医学部形態機能学講座の九郎丸正道教授は第161回日本獣医学会(筑波)においてこれまでの業績「種々の精子発生不全モデル動物の解析による精子発生機構の解明」に対し第29号日本獣医学会越智賞を受賞しました。日本獣医学会越智賞は獣医学に学術研究あるいは教育の振興に顕著な功績を収めた会員(年一人)に与えられる本学会において最も権威のある賞です。九郎丸教授の実績が今治キャンパスにおける基礎研究・教育の礎となることが期待されます。

2018/9/17

獣医学部獣医薬理学講座の向田昌司助教は、第161回日本獣医学会学術集会(2018年)で日本比較薬理学・毒性学会奨励賞を受賞しました。演題名は「RhoBTB1 is a Novel Gene Protecting Against Hypertension」です。本研究結果より新規遺伝子RhoBTB1が高血圧症に対して保護的に働く可能性が示唆され、今後人や動物の病的な血圧を正常化させる新しい治療方法が確立されることが期待されます。

2018/9/4

獣医学部動物衛生講座の中村翔助教は、科研費研究活動スタート支援「哺乳類の発情行動を制御するGnRHニューロンの同定」を獲得しました。脳に局在する性腺刺激ホルモン放出ホルモン(GnRH)ニューロンは、雌では発情期に排卵を誘起するとともに、雌が雄を受入れる発情行動の発現にも重要であることが知られています。しかし、GnRHニューロンがどのような支配のもとに発情行動を制御するのか、そのメカニズムは解明されていません。GnRHニューロンがどのように個体の発情状態を把握して、排卵と発情行動という異なる生理現象へとアウトプットするのか?本研究では、排卵と発情行動が機能分化した異なるGnRHニューロン群によってそれぞれ調節されているか検証し、発情という個体の生理変化がもたらす内分泌(排卵)と行動の変化をラットをモデルに神経レベルで明らかにしようとしています。家畜繁殖の現場では、雌の発情を正確に検知することが重要です。発情行動を制御する仕組みが明らかになれば、正常に発情しない原因の解明や、そのような家畜に対する根本的治療法の開発が可能になるのではないかと期待しています。

2018/9/4

獣医学部獣医薬理学講座の向田昌司助教は、科研費研究活動スタート支援「活性酸素種によるリンパ管の血圧緩衝機能障害:高血圧症の新規病態機序」を獲得しました。高血圧症はサイレントキラーと呼ばれ、目立った症状はありませんが、死亡要因となる心臓疾患や脳卒中のリスクを上昇させます。また、近年、大規模な臨床試験の結果より、血圧管理の重要性が改めて認識されています。しかしながら、現在、高血圧症の90-95%は、原因が不明な本態性高血圧症に分類されます。そこで、本研究では、高血圧症の発症メカニズムを明らかにするために、これまであまり報告のされていないリンパ管に着目しました。本研究により高血圧症の新たな発症メカニズムの解明が期待されます。

2018/8/31

獣医学部獣医麻酔科学講座の神田鉄平准教授らは、α2-アドレナリン受容体作動薬であるメデトミジンおよびキシラジンが共にネコの涙液量を減少させることを明らかにしました。これらの薬物は強力な鎮静作用と鎮痛作用を併せ持ち、獣医療においてはネコを含む様々な動物に対して使用されています。

この研究結果は、Journal of Feline Medicine and Surgeryのウェブサイトで先行公開 (https://doi.org/10.1177/1098612X18795723) され、本誌にも掲載されます。今回の報告によって、麻酔・鎮静中の眼表面、特に角膜の保護の必要性が改めて認識されれば、麻酔を施される動物の痛みや不快感の軽減に対する取り組みが一層進むものと期待されます。

2018/6/20

獣医学部獣医内科学Ⅰ講座の久楽 賢治助教は日本獣医学会2017年JVMS優秀論文賞を受賞しました。受賞論文「 Triple-phase helical computed tomography in dogs with solid splenic masses」では、犬の孤立性脾臓腫瘍に対して三相造影CTという特殊な検査法を用い、様々な腫瘍の特徴的な造影パターンを分析することにより区別できることを明らかにしました。この成果は犬の脾臓腫瘍の術前検査においてより正確な診断を行うことを可能にするとともに、他の病気への応用も期待されます。
今年の9月に行われる第161回日本獣医学会学術集会にて表彰式が行われます。

研究成果および受賞の詳細は下記のリンクをご覧ください。

2018/5/16

獣医学部獣医動物実験学講座の伊豆 弥生准教授は、科研費基盤研究C「12型コラーゲンによる変形性関節症の病態解明」を獲得しました。変形性関節症では、関節軟骨の変性による疼痛がおこりますが、本研究では関節内の十字靱帯の機能から変形性関節症の病態を明らかにする新たな試みです。本研究により、十字靱帯機能を高めることで変形性関節症の予防が期待されます。ヒト、ペット共に超高齢社会に突入した日本では、変形性関節症罹患者が増加しています。本研究は、ヒトと動物の健康寿命の延長に貢献するものです。

2018/5/15

獣医学部食品衛生学講座の手島 玲子教授は平成30年第8回免疫毒性学会学会賞を受賞することになりました 。受賞のタイトルは、“食物アレルゲンの免疫毒性学的評価研究”です。今年の9月の第25回免疫毒性学会にて授章式及び講演が行われます。

 

受賞の詳細は下記のリンクをご覧ください。

 

http://www.immunotox.org/award/list.html

2018/5/14

獣医学部獣医薬理学講座の水野 理介教授は、東京大学先端科学技術研究センター臨床エピジェネティクス講座藤田敏郎教授との共同研究において、血管内皮細胞に存在するstore-operated calcium entry (SOCE) を担うSTIM1は、内皮細胞の一酸化窒素合成に関与することを、ノックアウトマウスを用いて証明しました。そして、血管内皮細胞のSTIM1が特にDaily activityの血圧調節に重要な働きを示すことを明らかにしました。これらの研究結果は、Hypertension Research誌の電子版に掲載されました。この成果から高血圧症に対する新しい治療法の開発につながるとことが期待されます。

 

研究成果のリンクは下記の通りです。

 

https://www.nature.com/articles/s41440-018-0045-1