岡山理科大学獣医学部

研究・教員紹介

HOME研究・教員紹介医動物学講座 Laboratory of Parasitology黒木 俊郎

黒木 俊郎教授

学位
博士(獣医学)、MPVM

研究分野

腸管寄生性原虫、クリプトスポリジウム、ジアルジア、レジオネラ属菌

研究内容

クリプトスポリジウムとジアルジアは哺乳類等の腸管に寄生し、ヒトに対して病原性を有しており、下痢などの症状を引き起こします。クリプトスポリジウムはオーシスト、ジアルジアはシストを形成し、これを経口的に摂取することにより感染が起こります。オーシストとシストは耐塩素性を示すため、これらの原虫が水道水に混入すると塩素による消毒効果はないため、汚染した水を飲むことにより下痢症が発生します。また、ペットや家畜といった飼育動物がクリプトスポリジウムやジアルジアに感染していると、ヒトへの感染源となります。感染状況の把握のために、家畜やペット動物等における感染実態調査を行っています。

 水からオーシストやシストを検出するには大量の水試料を検査しなければならないため、操作が非常に煩雑です。さらに、これらの原虫を微分干渉装置付き蛍光顕微鏡で観察して鑑別しなければならず、それには技術の習得が必要です。そこで、検査機関等に対して技術的支援を行っています。

 レジオネラ属菌は水環境に生息し、自由生活性アメーバやべん毛虫の細胞内で増殖します。ヒトがこの菌を吸入して感染すると、ポンティアック熱やレジオネラ性肺炎が起こり、重症の肺炎では死に至ることがあります。レジオネラ属菌は、冷却塔や入浴施設、水道配管等の人工的な水環境でも増殖し、そこからヒトが感染することがあります。そこで、生活環境(一般住居、ビル)におけるレジオネラ属菌の汚染状況を調査し、汚染対策の検討を行っています。

研究業績

  1. Kuroki T, Watanabe Y, Teranishi H, et al.: Legionella prevalence and risk of legionellosis in Japanese households. Epidemiol. Infect. 145: pp.1398–1408, 2017.
  2. Kuroki T, Amemura-Maekawa J, Ohya H, et al.: Outbreak of Legionnaire’s disease caused by Legionella pneumophila serogroups 1 and 13. Emerg. Infect. Dis. 23: pp.349–351, 2017.
  3. Kuroki T, Ishihara T, Ito K, et al.: Bathwater-associated cases of legionellosis in Japan, with a special focus on Legionella concentrations in water. Jpn. J. Infect. Dis. 62: pp.201–205, 2009.
  4. Kuroki T, Izumiyama S, Yagita K, et al.: Occurrence of Cryptosporidium sp. in snakes in Japan. Parasitol. Res. 103: pp.801–805, 2008.
  5. Izumiyama S, Furukawa I, Kuroki T, et al.: Prevalence of Cryptosporidium parvum infections in wearned piglets and fattening porkers in Kanagawa prefecture, Japan. Jpn. J. Infect. Dis. 54: pp.23–26, 2001.
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