教えて!よしかわ先生

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VPPについて 教えて!よしかわ先生

登場人物紹介

よしかわ先生
岡山理科大学の教授
VPPのことなら何でも知っている

りかちゃん
高校1年生、動物に関する仕事がしたいけど、両親が安定した職業を求めている

こうたくん
高校2年生で、動物が好き、将来の進路として動物看護師が気になっている

動物が好きで、動物に関する仕事がしたいりかちゃんとこうたくんは、
動物のことに詳しいよしかわ先生に会いに今治にやってきました。

こんにちは。

こんにちは。

こんにちは。

今日は獣医保健看護学科について、いろいろ教えてください。

活動分野編

最初の質問なのですが、獣医保健看護学科はどんな学科ですか?動物看護師になるための学科なんですか?

動物看護師はもちろん、獣医さんと一緒に動物と人の健康に貢献する様々な分野で活躍できる人を育てる学科だよ。

どんな分野で活躍できるんですか?

大きく分けると公務員や企業や大学での研究、動物病院で働く動物看護師があるんだよ。例えば、公務員としては、家畜防疫官や食品衛生監視員、動物園の飼育園などがあるんです。

動物看護師以外の進路もあるんですね。

他にも、研究職なら、製薬会社やペット関連企業での開発研究ができます。その他にも、牧場や農場にも活躍の場がありますよ。

なるほど。思ったよりずっといろんな事ができるんですね。

獣医保健看護学科ではどんな資格(受験資格)が取れるんですか?

公務員として働ける食品衛生監視員や家畜人工授精師などの受験資格を得ることができますよ。研究分野では、実験動物1級技術者、ペット関連では、愛玩動物看護師の受験資格などが取得できます。

いろんな資格があるんですね。

僕は動物看護師のことしか知らなかったので、もう少し詳しく他の職業について、教えてもらえますか?

公務員はね、県庁などで家畜や野生動物管理などに関わる仕事があって、動物園、保健所などで働くことができる仕事なんです。
他にも、海・空港にある検疫所で働くことができるんだよ。生き物は家畜防疫官が、肉や魚などは食品衛生監視員が管理するんだよ。

公務員にもいろんな仕事があるんですね。

研究分野では、例えば、薬の開発をするときには、安全性を確かめるために動物実験をする必要があるんです。動物実験をするときに、動物が不安に感じたり、痛みを感じたりすると、正確なデータがとれないんです。そんなときに、動物の取扱いをマスターしている実験動物1級技術者が活躍するんだよ。

ペットと同じように実験動物も快適にすごせるように気を配っている人がいるんですね。

実験動物1級技術者は、動物実験を依頼するお医者さんなどの研究者が動物に苦痛を与えていないか監視する役割も持っているんだよ。

へえ。実験動物1級技術者ってすごい仕事なんですね。

牧場で働きたい人は、人工授精師の資格を持っていると良いよ。
人工授精は、美味しい肉やミルクを作る家畜を育てるために、品種改良する技術だよ。実は、私たちが毎日飲んでいる牛乳は、ほとんどが人工授精した牛からミルクをもらっているんだよ。

女の子でもなれるんですか?

女性でも活躍している人はいますよ。

環境保護にも興味があるんですけど、野生動物に関わる仕事もあるんですか?

ヤンバルクイナなど絶滅危惧種の保護や生態系の保全に取り組む一方、イノシシやシカなどの鳥獣被害対策は今とても重要な仕事だね。公務員の中にも野生動物に関わる仕事があるよ。

このような多様な活躍分野をもつ専門家はVPPと呼ばれているんですよ。
私たち岡山理科大学の獣医保健看護学科はVPPを育てるためにできたんです。

カリキュラム編

獣医保健看護学科ではどんなことが学べるんですか?

将来の進路に合わせて、3つの特色があるよ。
公務員になるために食品衛生学、野生動物学、人工授精学実習などの授業があります。
2つめは、研究者の実験動物学などです。
動物看護師になるために、動物内科看護学、動物看護総合実習(病院実習、実務実習)なども用意しています。

どんな動物について学ぶんですか?

イヌ、ネコなどの伴侶動物や、牛、豚などの産業動物、マウス、ラットなどの実験動物、イノシシ、サルなどの野生動物、キリンやライオンなどの動物園動物だけでなく、魚類や爬虫類など様々な動物の生態や病気について学べるよ。

動物看護師になりたいんですけど、2年課程(専門学校)との違いはどんなところにあるんですか?

大学では、長い時間をかけて生物学の基礎(機能形態学や生理学など)と病気の成り立ちをしっかり学び、獣医療現場で獣医師と共有できる知識を身につけることを目標にしてるんだよ。
これは、動物の命に関わる仕事を獣医師と分担するのにとても重要なことなんです!

看護の技術を勉強するだけじゃないんですね。

さらに、卒業研究やゼミ活動を経験し「自ら問題を発見し、解決する」いわゆる問題解決能力を身につけて欲しいと思っています。

獣医学における「大きくてしっかりした土台(基礎的な知識)」と、問題解決能力に代表される「考え・積み上げる力」、この二つがあってこそ「言われたことができる」のではなく、「自ら考えて動ける動物看護師」になれるんだよ!

この二つの力があれば、大学を卒業した後も、専門家として成長し続けることができるよね。獣医学の発展をリードする「成長し続けられる動物看護師」を目指す。
それが大学教育なんだよ。

先生、今日は色々と教えていただき、ありがとうございました。

わからないことができましたら、また教えてください。

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