篠塚 康典教授

学位

博士(獣医学)

研究者情報(researchmap)https://researchmap.jp/shinozuka/

研究分野

牛臨床学、牛乳房炎

研究内容

研究テーマ

  • 牛の乳中細菌叢の網羅的解析
  • 乳中細菌叢を利用した新しい乳房炎予防・治療の応用可能性探索

研究活動の概要

牛乳汁中に含まれる細菌DNA(16S rRNA遺伝子)を網羅的に解析することで乳中の細菌叢組成を調べる技術を確立しました。この系によって、健康牛の乳中体細胞数と乳中細菌叢組成の関連を東海大学との共同研究により明らかにし、さらに正常乳に含まれる乳中抗菌因子のうち、乳中細菌叢組成と関連しているものの存在を広島大学との共同研究により見出しています。これらの研究によって得られた基礎的知見は、牛乳房炎に対する新しい治療法開発だけでなく、乳房内自然免疫を利用した新しい乳房炎予防法への応用可能性も示すものと考えています。

 

図1
健康牛の乳中体細胞数(折れ線グラフ)と乳中細菌叢組成比(棒グラフ)の関係。乳中体細胞数の増加に伴ってKocuria属菌(オレンジ)の割合が減少している。

図2
正常乳中のラクトフェリン濃度に影響する要因の閾値(乳中体細胞数7万cells/ml)で群分けした乳中細菌叢組成の主成分分析結果(赤:高体細胞数牛群、青:低体細胞数牛群)。両群間の乳中細菌叢組成は異なっている。

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