最新の研究業績

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2022/8/9

獣医実験動物学講座の獣医学科5年生の藤原渓さんと米田大珠さんは、所属講座の伊豆准教授、梶川助教の指導の下で行っている卒業研究の成果を第40回日本骨代謝学会学術集会のStudent Resident Poster部門にて英語で発表しました。藤原さんの研究課題「腱の再生・修復には、XII型コラーゲンによる細胞間の物理的コミュニケーション制御が必須である」と米田さんの研究課題「12型コラーゲン欠損は腱・靭帯の骨化を誘導する」はどちらも同学会におけるStudent-Resident Poster優秀賞を受賞しました。今後の研究のさらなる発展と彼らの益々の活躍が期待されます。

2022/8/4

糸井崇将助教(獣医外科学講座)と朱夏希助手(獣医学科)らによる症例報告”Distal renal tubular acidosis and lethargy associated with zonisamide treatment in a dog with idiopathic epilepsy”がVeterinary Medicine and Science誌に掲載されました。この論文では、てんかんの治療薬の一つであるゾニサミドがヒトと同様にイヌでも遠位尿細管アシドーシスを引き起こした非常に稀なケースを報告しました。ゾニサミドは犬のてんかん治療に最もよく用いられる薬物の一つであり、このような稀有な副作用に関する報告は薬物治療の安全性を確保するために役立つものと期待されます。本報告には獣医学教育病院獣医療チームより、清水動物看護師(獣医学教育病院)、杉本講師(獣医内科学Ⅱ)、畑准教授(人獣共通感染症学)、久楽講師(獣医内科学Ⅰ)、下川准教授(獣医臨床病理学)、神田教授(獣医麻酔科学)が参加しました。

本研究に関するリンク;Distal renal tubular acidosis and lethargy associated with zonisamide treatment in a dog with idiopathic epilepsy

2022/7/19

獣医内科学講座Ⅰの久楽賢治講師が、小野哲嗣助教、久枝准教授らと行った共同研究の成果がAnatomia Histologia Embryologia誌に掲載されました。研究成果である本発表論文「An anatomical study of the skull, the dorsal and ventral nasal conchal bullae and paranasal sinuses in normal Noma horses: Computed tomographic anatomical and morphometric findings」では、日本在来馬であるノマウマは、体格による分類によってポニーに分類されるにも関わらず、シェットランドポニーやロバと比較して頭蓋より鼻が長く、またサラブレットなどの大きい馬と同じ頭蓋と副鼻腔の比率を持っていたことを報告しました。野間馬はモンゴルの馬から派生した遺伝子系統を持ち、同じ体格である他のポニーとは異なる頭の解剖学的特徴を持っていることが示唆されます。本報告は日本在来場である野間馬の生態的貴重性をより強調することが期待されます。

本研究に関するリンク;https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/ahe.12837

2022/7/15

獣医実験動物学講座の獣医学科5年生の藤原渓さん、米田大珠さん、山城遼翔さん、同4年生の櫛笥悠人さんは、卒業研究として所属講座の伊豆准教授、梶川助教、毒性学・齋藤文代准教授、薬理学・水野理介教授と行った研究について、第54回結合組織学会学術大会で口頭発表しました。藤原渓さんは、研究課題「XII型コラーゲンによる細胞間の物理的結合が腱再生・修復に必須である」が評価され、大学院生や助教を含む40歳以下の研究者から選出されるYoung Investigator賞を受賞しました。

2022/5/20

獣医生化学講座の江藤真澄教授が米国国立衛生研究所(NIH)のWaterman博士と行った共同研究成果がCurrent Biology誌に公開されました。国際共同研究成果である本発表論文「MARK2 regulates directed cell migration through modulation of myosin II contractility and focal adhesion organization」では、骨肉腫細胞を用いてこれまで細胞内の微小管調節に働くとされていたキナーゼMARK2が江藤教授が研究を続けてきたミオシンホスファターゼを介してアクトミオシン制御に働くことを今回初めて見いだし、その分子機序を解明しました。骨肉腫は大型犬に頻発することが知られており、今回の研究成果より骨肉腫細胞の遊走による肺転移を抑制する戦略が見いだされることが期待されます。岡山理科大学獣医学部では積極的に国際共同研究を推進しています。

本研究に関するリンク:https://authors.elsevier.com/sd/article/S0960-9822(22)00727-8

2022/5/16

獣医学科生化学講座の田中助教が竹谷講師、江藤教授、日本大学医学部の日野浩嗣助教と共に行った研究成果“Abemaciclilb and Vacuolin-1 Induce Vacuoli-like Autolysosome Formation – a New Tool to Study Autophagosome-lysosome Fusion”がBBRCに掲載されました。

オートファジーは不要な細胞内成分を取り込んだオートファゴソームと呼ばれる小胞が消化酵素を含むリソソームという小胞と融合し、オートリソソームを形成することで内容物を消化します。現・東京工業大学の大隈栄誉教授が出芽酵母を用いてオートファジー関連遺伝子群を同定して以来、オートファゴソーム形成に関する理解は急速に進みましたが、オートリソソーム形成に関する知見はそれほど多くありません。本研究では、Abemaciclib、Vacuolin-1といった乳癌に効果的な薬剤が空胞状の巨大なオートリソソーム形成を誘導することを発見し、空胞形成を指標に、オートリソソーム形成が評価可能であることを示唆しました。本成果は、オートリソソーム形成を制御することが示唆されている認知症の原因タンパク質プログラニュリンの機能解明などに役立つことが期待されます。

本研究に関するリンク:https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S0006291X22007252

2022/4/23

獣医学科 臨床病理学講座の杉山教授を代表とする研究グループの研究成果がJournal of Toxicologic Pathology誌に受理され、早期公開されました。近年、医薬品が環境中に漏出し、当該環境中に生息する生物種に影響を及ぼすことが懸念されています。葉酸代謝拮抗剤も環境中に漏出している医薬品の一つであり、本研究は葉酸代謝拮抗剤メトトレキサートがニホンウズラ胚の中枢神経系に及ぼす影響を病理組織学的手法を用いて評価し、鳥類胚の中脳視蓋が葉酸代謝拮抗剤に対し強い感受性を示しうることを明らかにしました。本研究成果により、医薬品の適正な環境リスク評価が確立されることが期待されます。

本研究に関するリンク:https://www.jstage.jst.go.jp/article/tox/advpub/0/advpub_2022-0011/_article

2022/4/19

梶川修平助教(獣医実験動物学講座)の研究成果が、Journal of Bone and Mineral Metabolism誌に掲載されました。論文のタイトルは「Profilin-1 negatively controls osteoclast migration by suppressing the protrusive structures based on branched actin filaments」です。本研究は2019年に発表した論文(Shirakawa & Kajikawa et al. JBMR Plus. 2019 Jan 17;3(6):e10130.)の続報であり、アクチン重合制御因子Profilin-1がどのようにして破骨細胞(骨を溶かす細胞)の遊走性を負に制御しているかを明らかにしています。近年、破骨細胞の異常な活性化により全身的、もしくは、限局的に骨量が減少する骨パジェット病の患者でProfilin-1変異が相次いで発見されており、本研究成果は治療薬開発の足掛かりとなることが期待されます。

本研究に関するリンク:https://link.springer.com/article/10.1007/s00774-022-01320-y

2022/4/19

獣医保健看護学科卒業生(現、理学研究科修士1年)大橋南海さん、獣医学部5年生勝木秀一さん、同3年生宮川ゆいさんが卒業研究と準正課プログラムi-LAPを利用して獣医生化学講座の江藤教授、竹谷講師、田中助教と共に行った研究成果をJournal of Smooth Muscle Research誌に発表しました。この研究には米国トマスジェファソン大学のKitazawa博士も参加し、江藤教授が発見したCPI-17という動物の血圧調節に働くタンパク質において未知の機能ドメインを見いだしました。本研究成果より、血圧のみならず様々な臓器の運動性を正常化する新たな戦略が生まれることが期待されます。本論文は以下のリンクより無料公開されています。

本研究に関するリンク:https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/35418530/

2022/4/19 生化学講座の田中助教が獣医学科5年生の楠本竣也くんと2年生の本間優希くん、竹谷講師、江藤教授と共に行った研究成果“Overexpression of Progranulin Increases Pathological Protein Accumulation by Suppressing Autophagic Flux”がBBRCに掲載されました。プログラニュリン(PGRN)タンパク質の産生低下は認知症の原因となるため、PGRN補充療法が検討されています。本研究では過剰量のPGRNが認知症の原因タンパク質TDP-43の蓄積に与える影響を培養細胞を用いて検討しました。過剰量のPGRNを細胞に発現させると、オートファジーが抑制され、易凝集性のTDP-43の蓄積が増加しました。本研究によって、過剰量のPGRNは神経変性を増悪させる可能性があることが示唆されました。PGRNがオートファジーを制御する仕組みの解明など、田中助教の今後の研究の発展が期待されます。
2022/4/3 向田昌司講師(獣医学科・獣医薬理学教室)は、公益財団法人喫煙科学研究財団より2022年度研究助成金を贈呈されることとなりました。本財団は、喫煙等に関する独創性が高く学術上の意義が大きい科学調査研究への研究助成を行っており、向田講師は、若手研究部門での採択となりました。研究概要は、喫煙による動脈硬化の進展における腸内フローラの役割を検討するもので、生理・薬理の領域に寄与する研究として評価されました。今後の向田先生の腸内フローラ研究の発展が期待されます。

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