私たちは獣医師養成のための教育・研究をおこなうとともに、獣医学教育病院での伴侶動物(主に犬、猫)の診療の一翼を担っています。現代の獣医療では専門化・細分化が進んでおり一人の獣医師があらゆる手術をおこなうのではなく、各々の専門性を活かし日々の業務にあたっています。外科というと真っ先に手術を連想すると思いますが、当講座にはメスを握らない教員も多数所属しています。チーム医療という言葉が示す通り、手術の成功には様々な専門家の力が必要になります。手術には侵襲という負の側面が必ず付きまといますが、麻酔・鎮痛という化学の武器を使い侵襲の影響をできるだけ軽減し手術を成功に導く役割を担っている教員もいます。さらには、放射線という科学のメスを使いがんの治療にあっている教員もいます。
担当講義・実習
所属教員がそれぞれの専門性を活かし主に以下の講義・実習を担当しています。
3年時
獣医外科学総論、獣医手術学総論、獣医麻酔科学、獣医軟部組織外科学、獣医画像診断学、小動物外科学実習、獣医画像診断学実習
4年時
獣医運動器病学、獣医神経病学、獣医臨床腫瘍学
5年時
総合参加型臨床実習
メッセージ
当講座の研究内容は多岐にわたります。そのため研究材料は細胞〜組織〜生体と様々です。実験室での研究のみならず日々の診療においても科学的視点を忘れず、より良い治療に繋げられるよう精進しています。興味が湧いたら教員の個人ページを覗いてみてください。
「飛び散る血液、けたたましいモニターのアラーム音、飛び交う怒号」テレビドラマなどの影響もあって手術にこのようなイメージを持っている人もいるかも知れませんが、実際はこのようなことはまずありません。現実の手術室は意外に和やかに手術が行われています。難手術と言われる手術であっても地味な単純作業の繰り返しであったり、大胆な手術をすると思われている先生が実はとても小心者で石橋を叩いて叩いてやっと渡るような手術をしていたりします。そんな周囲のイメージとのギャップも外科の魅力の一端かもしれません。ちょっと小動物外科学講座が気になり始めたそこのあなた、一緒に学んでみませんか。