獣医病理学研究室

HOME > 研究・教員紹介 > 獣医病理学研究室

獣医病理学研究室では、病気で亡くなった動物の死因とその機序を解明して、今生きている動物を生かす情報を発信しています。具体的には、死んだ動物を解剖(病理解剖)して、まずは自分の目 (マクロの目)で病気の原因を探します。さらに、顕微鏡(ミクロの目)で観察して、動物の体内で何がおきたのか、なぜ死に至ったのかなど、病気の成り立ちを明らかにして、病気の治療、さらに予防にも役立てるようにしています。特に、伝染病(感染症)に力を入れていて、各地で発生する様々な動物の伝染病に対応できるように準備してしています。小さなものでは昆虫から、大きなものではゾウまで検査します。また、生きている動物については、手術などで摘出した腫瘤や臓器の一部を顕微鏡で観察し、異常(病変)を見つけて、それが何なのか、的確に診断して、その結果を臨床獣医師に提供して動物の治療や予後判定に役立ててもらう「外科生検」も、重要な業務として行っています。コミックやテレビドラマで有名な「フラジャイル」(人の病理医が主人公)の動物版と言えばわかりやすいかもしれません。

担当講義・実習

獣医病理学総論:病気の成り立ちを基礎から学びます
獣医病理学各論:動物の病気を、呼吸器系や循環器系といった器官・系統別に学びます
獣医病理解剖学実習:病変を見つけるマクロの目を養います
獣医病理学組織実習:病変を見つけるミクロの目を養います
その他、動物病理学、エキゾチックアニマル学、産業動物疾病診断病理学も担当しています。

メッセージ

動物と病気との戦いは熾烈です。そして、死は究極です。その死を科学的に解析することは、動物が何と、どのように戦ったのか、その過程を解き明かすことになり、その成果が今を生きている動物を生かすことにつながります。そして、動物の「生」をかけた戦いの姿は、生命の神秘を垣間見ることにほかなりません。


スズメのサルモネラ症(そのうの炎症)


カエルツボカビ(カエルの皮膚、電子顕微鏡写真)


ゾウのヘルペスウイルス感染症(肝臓、光学顕微鏡写真、矢印はウイルスの増殖巣)

配置

獣医学部棟5階(東ウイング・531室と532室)

獣医病理学研究室 教員紹介

© 2021 OKAYAMA UNIVERSITY OF SCIENCE