最新の研究業績

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2024/7/10

関 美宙さん(獣医学部獣医学科・獣医薬理学教室)をはじめ、薬理学教室の学生および教員ら(向田昌司講師等)の研究成果が、米国薬理学機関誌Journal of Pharmacology and Experimental Therapeuticsに掲載されることになりました。本研究は、レンサ球菌の細菌毒素長期曝露が血管機能や血圧調節機構に影響を及ぼす可能性を指摘したもので、”Long-term treatment with the streptococcal exotoxin streptolysin O inhibits vascular smooth muscle contraction by inducing iNOS expression in endothelial cells ”というタイトルで掲載されます。本研究成果を起点とし、本学の腸内フローラ研究のさらなる発展が期待されます。

本研究成果に関するリンク: https://jpet.aspetjournals.org/content/early/2024/06/10/jpet.124.002121

2024/7/10

向田昌司講師(獣医薬理学教室)は、公益財団法人森永奉仕会の令和5年度研究奨励に採択されることになりました。本研究助成は、小児の栄養・健康、公衆衛生並びにこれに関連する乳製品等の品質改善に関する調査・研究を対象としています。研究テーマは「腸管バリア機能の破綻は小児高血圧症の原因になりうるのか?」というもので、今後の獣医薬理学教室の小児の栄養と腸内フローラ研究の発展が期待されます。

2024/7/10

向田昌司講師(獣医薬理学教室)は、公益財団法人武田科学振興財団の2024年度研究助成に採択されることになりました。本研究助成は、医学分野の進歩・発展に貢献する独創的な研究を対象としており、向田講師は、医学系研究助成(基礎)での採択となりました。研究タイトルは「頸動脈老化の分子基盤解明」というもので、今後の獣医薬理学教室の血管老化研究の発展が期待されます。

2024/6/28

獣医学部の基盤教育を担当する渡邉剛央教授が、2024年6月25日に恩納村教育委員会が主催する恩納村教職員研修会において、「石巻市立大川小学校判決に係る法律的な解説」という演題で講演を行いました。 渡邉教授はこれまで東日本大震災において発生した津波により多くの児童及び教員の命が奪われた大川小学校事件に関する法的観点からの研究を行っており、自然災害について学校が法的責任を果たすためには、教員による事前の情報収集及び教員、教育委員会、専門家、地域住民などによる組織的対応が重要であることを明らかにしてきました。こうした研究成果が現場の教職員に伝わることにより、学校の安全性が現実的に高まることが期待されます。なおこの講演はJSPS科研費23K02188の助成を受けたものです。

2024/6/17

2024年4月より獣医学科創薬学講座に着任された小野岳人講師が東京医科歯科大学、国立長寿医療研究センター、東京理科大学、長崎大学、Angitia Biopharmaceuticalsと実施した産学官共同研究の成果“Emilin2 marks the target region for mesenchymal cell accumulation in bone regeneration”がInflammation and Regeneration誌に掲載されました。骨が折れた後に治癒する際には、骨を作る細胞である骨芽細胞の元となる間葉系細胞が折れた部分に集まる必要がありますが、そのメカニズムはよくわかっていません。本研究で、骨折後の急性炎症時に出現するマクロファージという免疫細胞がEmilin2という分子を産生し、これが間葉系細胞の集積を誘導し治癒を促進することが示されました。動物モデルにEmilin2投与により骨折治癒が促進したことから、「前駆細胞を集める」という新しいコンセプトの骨折治療法の開発に繋がることが期待されます。

本研究成果に関するリンク:https://doi.org/10.1186/s41232-024-00341-6

2024/4/9

獣医学科生化学講座の田中助教が獣医学科4年生小妻莉奈さん、竹谷講師、江藤教授、日本大学医学部の日野浩嗣助教と共に行った研究成果“Abemaciclilb and Vacuolin-1 decrease aggregate-prone TDP-43 accumulation by accelerating autophagic flux”がBiochemstry and Biophysics Reportsに掲載されました。オートファジーは不要な細胞内成分を取り込んだオートファゴソームと呼ばれる小胞が消化酵素を含むリソソームという小胞と融合し、オートリソソームを形成することで内容物を消化します。AbemaciclibとVacuolin-1はリン脂質ホスファチジルイノシトール3リン酸の産生を促進することでオートファジーを促進し、認知症や筋萎縮性側索硬化症の病因タンパク質TDP-43蓄積を抑制する効果があることが示唆されました。Abemaciclibは血液脳関門を通過することから、オートファジーを標的とした神経変性疾患の疾患修飾薬の開発等につながることが期待されます。

本研究成果に関するリンク:https://authors.elsevier.com/sd/article/S2405-5808(24)00069-4

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